始めてフットペダルを買いたい人「ドラムには慣れてきたけど、スタジオに備え付けのフットペダルは使いづらい、、、もうそろそろ最初の一台が欲しいけど、失敗したくないから選び方やおすすめの商品を知りたい。」
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
1.フットペダルの種類と違い
2.慣れてきたらダイレクトドライブがおすすめ
3.おすすめのダイレクトドライブ5選
4.マイペダルを手に入れたら自分好みに調整しよう
本記事の信頼性
この記事を書いている私はドラム経験歴11年、スタジオやライブハウスで色々なモデルのフットペダルを踏み倒してきました。もちろん自分で色々試してマイペダルを買ったこともあります。最近は休日にドラム歴~2年の方向けにドラムを教えた経験もあります。
今回はそんな私が、フットペダルの種類と違い、ダイレクトペダルを選びたい理由、おすすめのダイレクトペダル5選を紹介します。
本記事を読み終えれば、ダイレクトペダルの良さがわかります。ペダル選びに失敗することもなくなりますよ。
1.フットペダルの種類と違い
フットペダル同士の違いはこの5点だけ見ればOKです。
結論、ドライブの種類が一番大切です。
ドライブには、チェーンドライブ、ダイレクトドライブ、ベルトドライブの3種類があります。
チェーンドライブ
このようにフットボードとカムがチェーンでつながっています

ダイレクトドライブ
フットボードとカムが金属のフレームでつながっているタイプ

ベルトドライブ
ナイロンなどのベルトでつながっているタイプ

理由:ドライブが違うと踏み心地が全然違う!
なぜなら、ドライブの種類で力の伝わり方と感触が大きく変わってしまうからです。まるで別物。ご存じの通り、フットボードを踏んだ力をビーターに伝えてバスドラムを鳴らしますが、その連結部分で力の伝わり方が大きく変わります。
具体例:チェーンドライブとダイレクトドライブの違い
例えば、チェーンドライブとダイレクトドライブを比べてみます。私の経験談になりますが、チェーンは連結部分が多くてぐにゃぐにゃ動くので、ビーターの跳ね返りと踏むタイミングがずれると、フットボードが戻るタイミングでチェーンが変形して力が逃げる感じがします。
一方で、ダイレクトドライブは連結部分が金属のフレームになっているので、ビーターとフットボードの動きがダイレクトに連動していきます(まさにダイレクトドライブですね)。チェーンのように力が逃げずに伝わる感じです。
このように踏む力のビーターへの伝わり方が変わるので、ドライブの種類が一番大切です。
2.慣れてきたらダイレクトドライブがおすすめ
ある程度ドラムに慣れてきた人にはダイレクトドライブがおすすめします。
理由1:力が素直に伝わるのでタイムラグを感じない
チェーンのような遊びがないので、踏んだ力が伝わりやすく、バスドラムが素直に鳴ってくれるからです。特に打面で跳ね返ったビーターをもう一度押し返すまでのタイムラグが気にならなくなります。
体験談:ダイレクトドライブに買い換えたら演奏の幅が広がった
私はアイアンコブラのチェーンドライブを10年間使っていて、ダブルキックの一打目と二打目のタイムラグがずっと気になっていました。
どうしてもチェーンの遊びがあるせいで、踏んでから鳴るまでのズレが気になるような感じです。思い切ってTAMAのダイナシンク(アイアンコブラの上位互換でダイレクトドライブ)を買ったところ、ダブルキックのタイムラグが気にならなくなりました。
あと軽く踏んでもバスドラムがはっきり鳴ってくれる感じです。シングルペダルを買いましたが、若干苦手だった16分音符のダブルキックも軽々。
なので、特にダブルキックを上手く鳴らせない方、一打目と二打目のタイムラグが気になっている方は使えばかなり喜ぶアイテムだと思います。
よくある質問:ダイレクトドライブってクセが強くない?
でもダイレクトドライブって、チェーンドライブやベルトに比べてクセが強くないの?という疑問を持つ人もいると思います。
確かにダイレクトドライブ特有の踏み心地はありますが、自分好みに調整できるので気にせずOKです。(というかチェーンドライブもカムの形で特有のクセがあるので、、、)
基本は
- フットボードの角度
- ビーターの角度
- ばね(スプリング)の強さ
でいくらでも自分好みに変えられます。
体験談:プロフェッショナルモデルは調整幅が広い
ダイレクトドライブのプロフェッショナルモデルを調整していて気付いたことですが、フットペダルの踏み心地はカムのポジションでいくらでも調整できます。
軸と連結部分の距離が変わると踏み心地が大きく変わります。連結部分の位置を変えられる機能があるので、チェーンドライブと比べて踏み心地を変えやすいです。
例えばこんな感じ。私の持っているダイレクトドライブですが、〇部分をMAXまで調整してみました。ここまで変わります!


むしろチェーンドライブに似た踏み心地にもできるし、まさにダイレクトドライブ!といったガツンとした踏み心地にもできました。なんというか、調整を変えると別のペダルを踏んでいるかのように錯覚します。
ダイレクトドライブも気になるけど、やっぱりチェーンドライブの踏み心地も捨てきれない、、、という方はこのような機能のペダルが満足するんじゃないかと思います。
後ほど紹介します。
理由2:ミスショットがわかりやすいので上達が早い
ダイレクトドライブは、良くも悪くも力が素直に伝わりやすい。
なので、ミスショットのごまかしが効きません。特に「これまでなんとなく踏んでいて、ミスショットなのか気にしていなかった、、、」という方は、正確に踏めているかどうか聴き取りやすくなります。
「ミスショットが目立つ?」というと聞こえが悪いようですが、早いうちに気付けば練習で修正できるので、むしろ好都合です。
練習した正確なバスドラムは演奏していてとっても気持ちが良いですよ。
3.おすすめのダイレクトドライブ5選【2020年版】
前置きが長くなりましたが、ダイレクトドライブの有名なフットペダルを5つまとめました。
TAMA ( タマ ) / HPDS1 Dyna-Sync
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TAMAのダイナシンク。前の説明でも取り上げたプロフェッショナルモデルです。TAMAのアイアンコブラやスピードコブラの完全上位機種。コブラ特有のクセは完全になくなっています。
とにかく踏み心地を大きく変えられます。自分に合う踏み心地を探すなら正直このモデルだけで十分。
フットボードの高さだけを変える機構が付いているので、痒いところにも手が届く!という感じです。よくあるペダルはフットボードの高さを変えようとするとビーターの角度も一旦変わってしまうので不便ですが、その問題も解決。
ちなみに、アイアンコブラからの流れでフットボードの裏にコイルが標準装備されていますが、取り外しできます。プレイスタイルに合わせて取り外しもOK。
個人的に大好きなので体験談を再掲します。
YAMAHA ( ヤマハ ) / FP9D フットペダル
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YAMAHAの最新ダイレクトドライブといえばコレ。TAMAのダイナシンクと同様にカムポジションを変えられます。TAMAのダイナシンクか、YAMAHAのFP9Dで悩むところ。
TAMAのダイナシンクと違うところはカムポジションが3段階に決まっているので調整が簡単。
TAMAのダイナシンクと比べると、調整できるところが限られていますが、逆にシンプルで調整に悩まないのではないかと思います。
DW ( ディーダブリュー ) / MDD
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DWのダイレクトドライブモデルはこれ一択。正直見た目はかなりカッコいい。
フットボードの重量を削って、踏んだ時にフットボードの無駄な重さを感じさせないように設計されています。穴あけフットボードは珍しい。
確かにフットボードの穴あけはとても理にかなっています。ダイレクトドライブはビーターの跳ね返りがフットボードを持ち上げる方向に働くので、フットボード自体の重量も無視できないからです。
つまり、フットボード自体の重さがビーターの跳ね返りに影響します。なので、穴開けて軽い方が良い。という流れだと考察。よく考えられていますね。
カムポジションはTAMAダイナシンクやYAMAHA FP9Dと同じく調整できます。同じような感じなので説明は省略。
意外とバネが内側にあることがありがたい。好みの問題かもしれませんが、ほとんどのペダルでバネが外についているので、キズがついたりホコリが付かないか気になります。その点このモデルはよく考えられているように思えます。
YAMAHA ( ヤマハ ) / FP9500D
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先に紹介したFP9Dのグレードを落としたモデルです。最低限のシンプルな構造であり、踏み込みが軽く、しっかり鳴ってくれる、という洗練されたモデル。
「FP9Dが気になるけど、値段も気になる」という人、「余計なオプションはいらないから、シンプルな一台が欲しい」という人はこのモデル。
ちなみに、ダイレクトドライブの中ではこのペダルと次に紹介するものが安めな位置づけです。
PEARL ( パール ) / P-3000D デーモンドライブ
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PEARLのダイレクトドライブと言えば定番のデーモンドライブ。踏み心地はやや軽めですが、調整次第で重めにもできます。
他のモデルと比べると、主にフットボードの調整が充実していて、特にフットボードの長さを2通りに変えられます。一つ前に紹介したYAMAHAのFP9500Dと同じグレードのペダルになるので「価格は気になるけど、ダイレクトドライブが欲しい」人向けの入門ペダル。
4.マイペダルを手に入れたら自分好みに調整しよう
マイペダルを手に入れたら簡単に調整して、その後はあまり設定を変えずに3ヵ月はそのまま使ってみましょう。経験上、3ヵ月はなじませるための練習期間になる印象です。3ヵ月も使えば、もっとここを変えたい、というポイントがわかるようになります。そうしたら少しバネの強さを弱くしてみたり、ビーターの角度を浅くしたりいろいろ試してみましょう。そうすることでだんだんと自分の理想に近づいていきます。
マイペダルを手に入れて、ドラムのレベルアップにつなげましょう!
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